神は細部にこだわる!
読書は趣味なので、よく本屋さんに行く。手にとって、中身を確かめられるから、ネットでは買わない。最近がっかりするのは、本が無造作に並べられていることだ。きちんと元に戻さない人が増え、扱いがずいぶん雑になったと思う。だから、崩れている本に目が行き、次から次へとそろえていく自分を周りの人は変な目で見ているにちがいない。
「神は細部に宿る」 建築家 ミース・ファン・デル・ローエの言葉だ。
放課後、廊下から教室の中をのぞいたとき、窓の鍵がかかっていて、机といすのタテヨコがそろい、ゴミが落ちていないのをみると、先生の目は細部まで行き届いていると思う。きっと生徒も喜んでいるだろう。きれいな教室を汚く使おうとする生徒はいないし、きれいなところでゴミを出すのは気が引けるだろう。自然、心が穏やかになってくる。以前、「トイレの神様」という歌が流行った。神はきれいなところが好きだから、きれいなトイレには神が宿る。トイレットペーパーがたれ下がっていたり、芯がそのまま残っていたりするトイレには神は宿らない。次に使う人のことを考える。きれいなところは誰でもうれしい。汚くなりがちなところだったら、なおさらうれしい。ちょっとした心遣いは人を幸せにする。