カテゴリ:学習指導
宿題について
「宿題が少ないのではないか」というお問い合わせをいただきました。
大東中学校では、授業での学習内容や年間を見通した学習内容をもとに、各教科から課題を出しています。それが宿題です。学年課題は出していません。この方針について説明します。
学習において、それぞれの生徒が抱える課題は様々です。授業で扱われた内容について、何を理解していて、何が分かっていないかは生徒によって異なります。また、必要とする学習内容も異なります。そのため、生徒自身が自分の課題や必要とする学習内容に合わせて学習をすすめていけるのが理想的な学びです。もちろん、自分ですべてを管理するのは難しいので、教科担任がペースを考えながら、ワークやプリントの課題を与えています。
そして、自分で学習をすすめる、自律的な学習を支援するために、いろいろな環境を準備しています。その例として、eラーニングシステムの運用(もうすぐ家庭でも使用可能になります)や、学年フロアに自主学習用に自由に持っていけるプリントが準備されていたり、3年生は受験対策用のテキストをすすめたりしています。2年ほど前からこの方針で行い、特に3年生の生徒からは「自分のやりたい勉強ができる」「宿題が多すぎて、自分のやりたいことのための時間がとれないということがなくなった」など、好評を得ています。
与えられた課題をこなすだけの勉強やさせられた勉強では、一時的にはテストの成績が伸びたとしても持続しませんし、生徒自身の成長にはつながりにくいです。また、新学習指導要領の身に付ける力として、自分の学習を振り返り、課題を見つけ、主体的に粘り強く解決に向けて取り組み、改善していく力があります。そしてそれらは、将来的にすべての生徒に身に付けてほしい力でもあります。
得点が伸びないことについて、保護者の方もやきもきすることもあると思います。ただ、勉強しなさい、と言われても生徒はなかなか勉強には向かいません。生徒が自分のこととして、家庭学習や授業に自ら取り組み、それが習慣化できるように支援していくことが大切だと考えます。
将来のことや進路、興味があることについて、親子でよく話し合っていただきながら、目標を見つけ、そのために少しずつ努力をしていけるように、そしてその姿を温かい目で応援していただけるとありがたいです。