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カテゴリ:生活指導

なぜ気分転換は必要?

 みなさんはどのようなときに気分転換をしていますか?また、どんな方法で気分転換をしていますか?

 

 何かうまくいかないことがあったり、緊張する場面にたたされたり、困難なことが目の前にあったりするとき、「ストレスだなぁ」と思うことはないでしょうか。 そんな場面ではどんなことが起こっているのでしょう。 こういった状況では、気分が落ちこみ、物事が悲観的にみえたりすることがしばしば起こります。ストレス反応には、一般的に不快な気分がともなうと言われています。

 

 そういった時に、気分転換をして、自分の好きなことをすると楽しい気持ちになったりリラックスしたりする。こういう経験はよくあると思います。 ここで一つ不思議なことがあります。うまくいかないことがあれば、それに対してこれまでのやり方を変えて、うまくできるようしていくのが本来の解決法です。気分転換をしても、一時的な現実逃避のようなもので、うまくいっていない(あるいは、やらないといけない)出来事はそのままです。 では、気分転換は何のためにやっているのでしょうか。

 

 実は、気分転換によって変わるのは抱えている問題ではなく、抱えている人自身の気持ちです。ストレスがかかっている状態だと、人はふさぎ込みがちになり、何かを変えようとする気持ちが弱まります。ところが、気分転換をすることにより、気持ちがリフレッシュされ、次の行動を起こしやすくなるのです。この気持ちの状態変化がとても大事なのです。気分は自身の考えや行動に大きく影響しているのです。

 

  一番手っ取り早い気分転換の方法は、実は夜にしっかり寝ることだと言われています。ちなみに、睡眠は脳のスキルアップとも言われています。ある実験を紹介します。バスケットのフリースローの練習をした夜に、きちんと睡眠を取るグループと取らないグループを追跡したところ、睡眠を取るグループの方が上達が早いという結果が出たそうです。 また、文字や数字を覚える、記憶力を試す実験をしたところ、同じようにきちんと睡眠を取るグループの方が覚えがよいという結果がでたそうです。人は寝ている間に日中のトレーニング内容を脳に書き込んでいるのです。そういうところでも、睡眠の大切さが証明されています。

 

 これからも生活リズムや睡眠を意識して気分転換をしながらストレスとうまく付き合っていきましょう。

 

※学校保健委員会での発表を少し書き換えて掲載いたしました。

ご相談ごとがありましたらいつでもお待ちしております。             スクールカウンセラー

スクールカウンセラー便り

 みなさんこんにちは。スクールカウンセラーの橋本です。いよいよ2学期が始まりました。最近は朝晩の気温が下がり、少しずつ日が暮れるのも早くなってきました。体調を崩しやすい時期でもありますので、夜にしっかり睡眠をとることを心がけて日々の活動につなげていきましょう。引き続きみなさんの学校生活を陰ながらサポートさせていただきたいと思っていますのでよろしくお願い致します。

 

カウンセリングではどんなことをするのか?

 カウンセリングでは、困っていることや気がかりなことだけでなく、今以上に良くしたいと思っていることなどについても話題にしています。現状を変えるためには、相談に来た人が、今までと違った行動をとることが肝心です。現実的に実行可能で負担の少ないことから変えてみるのがいいと思います。具体的に話を聞いていると、困りごとの中でもうまくやっている部分が必ず見つかります。そこを出発点にして、変えていきたい部分にアプローチしていきます。

 友人のこと、家族のこと、勉強のこと、部活のこと、先生のこと、異性のこと、性について、自分の性格について、不安について、進路についてなど。自分ではささいなことだと思うことでもいいです。お話をすることでみなさんがホッとできる時間を作っていきたいです。

 

【保護者のみなさま】

 スクールカウンセラーは生徒だけではなく、保護者の方からもご相談を受け付けています。お子様について心配事があれば、学校での様子をふまえて対応の仕方を考えていきたいと思っています。進路のことに関わらず、例えば、子どもとどのように接したらよいか、ゲーム・ネットとの付き合い方、その他、些細に思える事でも、お気軽に相談していただければと思っています。

 

相談日について

 毎週 火曜日 13:00~17:00

    金曜日 13:00~16:00 に学校へ来ています。

 

 窓口は学年主任、担任、教育相談の佐藤先生、養護教諭の松田先生です。基本的に予約制となっていますが、可能な範囲でご希望にそえるよう努めたいと考えています。

 少しでも気がかりなことがあれば遠慮なくご相談ください。お待ちしております。

 

 

事例シリーズ① 苦手なことに挑戦するとき

 認知行動療法の1つにSST(Social Skills Training)という支援方法があります。ソーシャルスキルとは、「良好な人間関係をつくり、保つための知識と具体的な技術やコツ」のことです。SSTでは、日常生活の具体的な困りごとを、実際の場面を想定し役割を決めて演じることで、克服の練習をします。 

 以前面談していたAさんが「外食に出かける練習をしたい」と言ってきたことがありました。よくよく話を伺うと、人前で食事をするのが苦手で、どうしても外食を避けてしまうというのです。人前で何かをすることに強い不安を感じて避けてしまうというのは決してめずらしい症状ではありません。

  

 どんな場所に行って食事をしてみたいかと聞くと「回転寿司に行ってみたい。」と言いました。SSTは、何人かのグループで実施します。その時は板前さん役、他の客の役、練習したい人が自分の役割になり、実際お店で起こりそうな場面を決めて練習をしました。1回目の練習では、他の客の役の人が先に注文してしまい、なかなか声をかけるタイミングが見つけられず、じっと固まっているAさん。だんだんと時間だけが過ぎていきます。しばらくして勇気を振り絞ったAさんは「いくら1皿ください」と声をしぼり出しました。板前さん役の人が返事をして握るマネをして目の前にお寿司を置く演技をしてくれました。これが1回目の練習です。他のメンバーからよかったところをフィードバックされたAさんは、「さらに10皿注文したい」と言ったのです。2回目の練習は10皿注文するまで続けました。10皿目を頼んだ後は一緒に練習していたメンバーから拍手が起きました。こういう体験を積み重ねるだけで、Aさんは自分が行きたいお店に出かけて食事ができるようになったのです。

 

 みなさんは、初めて九九を覚えるとき、どのようにやったでしょうか?何度も見たり声に出して練習した経験があるのではないでしょうか。初めて自転車に乗れたとき、乗るためにどのようなことをしましたか?最初は乗れることを想像できたでしょうか?何度も乗り回して、転んでもまた乗ってを繰り返して乗れるようになったのではないでしょうか。

 

 こんな風に何かを成し遂げたいと思ったとき、練習が必要になります。友人の誘い方、目上の人への挨拶の仕方、何かを断る、人前でスピーチをする、電車に乗るなど、やったことはあるけど苦手だなあということはありませんか。こういうときも練習しましょう。何もしないとなかなか現状を変えにくいですが、練習すると必ずできることがあります。

カウンセリングではこんなことについても一緒に話し合います。

 

お気軽に相談ください。 スクールカウンセラー

 

 

スキンシップの持つ癒しの効果について

 私がある総合病院で看護師として働いていた頃の話です。60代の女性ががんで入院していました。副作用のつらい治療を行っていましたが、明るい人で医者や私のような看護師にいつもいつも笑顔を見せてくれるような人でした。しかし、その女性のがんは進行が早いもので、治療の甲斐もなく日に日に身体が弱り、痛みが増しているようでした。それでも気丈に振る舞っていた彼女が、ある夜ナースコールを押して、私が呼び出されました。お願いがあるという彼女は、「背中をさすってほしい」というのです。私はベッドの隣に座って彼女が望むとおりに背中をさすりました。痛み止めをすすめても、それはいらないと言い、ただ背中をさすっていてほしいと言います。そんな日が何日か経ち、ある日彼女は息をひきとりました。背中をさすっている時の彼女の和らいだ表情を今も思い出すことがあります。

 

 1974年、生理心理学者のジェームズ・リンチ博士らは心臓病の患者の腕に触れて脈をとると、即座に心拍が下がり、そのリズムも安定することを発見しました。この効果は、外傷を負って意識を失った患者にもみられました。このことから皮膚への刺激がリラックス効果をもたらすことが示唆されています。

  

 終末医療の現場では、患者は目の前に迫った死と直面しています。不安におびえ、恐怖心と闘っています。そんな時に最も意味のあるコミュニケーションは、ただそばにいて身体に触れることであったりします。ただ手を握ったり、背中をさすったりするだけで不安な人を安心させ、落ち込んでいる人を元気づけてくれるものです。

 

 昨今はコロナウイルス感染症でソーシャルディスタンスが予防として重要であることが呼びかけられており「触れる」ことが難しくなっています。しかし、本来は人間にとってスキンシップは大事なものなのだと感じています。思春期は親から自立していく時期なのでべたべた触れると嫌がられるかもしれませんが、たまに「次はがんばれよ!」と言って肩をポンっと叩く、「よかったね!」と言って握手をするなどはいかがでしょうか。

 

スクールカウンセラー

 

引用文献:山口 創,子供の「脳」は肌にある,光文社新書,2004

 

スマホ依存に注意(県民安全課より)

県民安全課より、「青少年のネット非行・被害対策情報」として、保護者向けのお知らせが届いています。

ブログメニューの「学校からのおたより」→「生活指導だより」の中にある「1.スマホ依存に注意」というPDFファイルです。

スマホによる具体的な被害について書かれていますので、ぜひご一読ください。