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カテゴリ:生活指導

スクールカウンセラー便り

 新1年生のみなさん、入学おめでとうございます。そして、2、3年生のみなさんは進級おめでとうございます。今年度も、スクールカウンセラーとして勤務することになりました、橋本 恵理子と申します。みなさんが楽しく学校生活を送ることができるようサポートさせていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

 

カウンセリングではどんなことをするのか?

 カウンセリングでは、困っていることや気がかりなことだけでなく、今以上によくしたいと思っていることなどについても話題にしています。現状を変えるためには、相談に来た人が、今までと違った行動をとることが肝心です。現実的に実行可能で負担の少ないことから変えてみるのがよいと思います。具体的に話を聞いていると、困りごとの中でもうまくやっている部分が必ず見つかります。そこを出発点にして、変えていきたい部分にアプローチしていきます。

 友人のこと、家族のこと、勉強のこと、部活のこと、先生のこと、異性のこと、性について、自分の性格について、不安について、進路についてなど、自分ではささいなことだと思うことでもいいです。お話をすることでみなさんがホッとできる時間を作っていきたいです。

【保護者のみなさま】

 スクールカウンセラーは生徒だけではなく、保護者の方からもご相談を受け付けています。お子様について心配事があれば、学校での様子をふまえて対応の仕方を考えていきたいと思っています。

些細に思えることでも、お気軽に相談していただければと思っています。

 

相談日について

毎週 水曜日 13:00~16:00

   金曜日 13:00~17:00 に学校に来ています。

 申し込みの窓口は、学年主任、担任、教育相談担当の佐藤先生、養護教諭の松田先生です。基本的に予約制となっていますが、可能な範囲でご希望にそえるよう努めたいと考えています。少しでも気がかりなことがあれば遠慮なくご相談ください。お待ちしております。

『自分のものさしと子どものものさしはちがうんだ』~ある面談から~

 今回は以前相談を受けていたAさんからお聞きしたことをテーマにしました。Aさんは中学生男子のお母さんです。

 

 「子どもに自分のものさしを当てはめてはいけません。」とは、よく言われることです。言葉として理解することはできますが、どういうことなのか実感するのは難しいのではないでしょうか。Aさんは、日常の関わりの中で実感されたようです。Aさんは、どんな経験からそう思われたのか話してくださいました。

 「例えば、掃除一つにしても、その子のものさしでやろうとしているのに、それまではここまでしないと、という私のものさしで言葉かけをしていました。今は、その子なりにできていることを認めることができるようになりました。そうしたら、いろんなことが成長の証だと感じられるようになりました。」

 さらに、「私が心配してあれこれ言っても子どもが聞く耳じゃないときは効果がありません。逆に、イライラさせるだけです。それに気づいて、最近はたいていのことは、伝える準備をしながらだまって様子を見ています。そして、子どもに聞く準備ができた時に伝えるようにしています。それでも、たまにこれは大事だ、すぐに伝えようと思うときもあります。その時には呼び止めてでも向かい合って話をします。」

 

 親は当然のこととして、子どもを自分のものさしで測って判断します。「掃除の仕方が不十分だ。」「こんなことをしていたのではこの先が心配だ。」などと考えます。ここまでは、避けられないことでしょう。でも、その後の親の行動は変えることができます。Aさんのように、今は親の判断に従って声をかけるのが効果的なのか、あるいは別のものさしで判断し直す方がよさそうかを選択することが大切だと思います。子どもの判断を尊重して待つときと、親の判断を、子どもを呼び止めてでも伝えるときの両方があるから、Aさんはお子さんの成長を感じることができるのだと思います。

 

 私も、Aさんのお話をお聞きして、「子どもに自分のものさしを当てはめてはいけません。」の意味が、しっくり理解できたように思います。とは言え、理解するのとできるのは大違い。私が自分の子育ての中で、Aさんのようにできているとは思えません。これから、心がけていきたいと思います。Aさん、話していただいてありがとうございました。

 

※ご本人さまから了承を得て掲載しております。個人が特定されないように、お伝えしたい内容以外は、削除したり変更したりしています。

 

スクールカウンセラー

思い込みによる悪循環

 学校祭の準備、おつかれさまです。久しぶりに学校の中を歩いて、部門会の活動の様子などを見させてもらいました。どんなことにも一生懸命に取り組む姿は、とても清々しいなぁと感じ、見ているこちらが元気をもらうような思いでした。

 階段では、各学年掲示板の先生の言葉に目がとまりました。どの言葉も、じーんと心に染みわたるような思いで読ませてもらいました。1学年の掲示には、「苦手な人にどう向き合ったらよいか」について書かれていました。その内容に影響を受けてブログを書いてみることにしました。

 

 誰しも、苦手だと感じる人はいると思います。自分がその人のことを“苦手だ”と勝手に下した評価にしかすぎないのに、「あの人は嫌な人だなぁ」と思っていると、“あの人”が“嫌な人”であることが事実であるかのように思い込むようになります。

 そうなると、「嫌な人だ」が事実であるかのようにして扱われて、その人と接する機会を減らします。そうなると、さらに、その人を苦手と感じさせ、さらに、その人と接する機会を減らす、という悪循環になります。

 私たちは、誰しも、自分の頭の中で考えた説明を信じ込む傾向があります。

思い込みが、人のよいところを見つける機会を奪ってしまうことにもなるのです。

みなさんはどう感じましたか?

それって、なんかもったいないような気もしてきますよね。

 

 “苦手だなぁ”と思いながらも、ちょっと勇気をだしてその人のことをよく観察したり話したりしてみましょう。きっと、新しい発見があるはずです。勇気をだしてやってみたことを、ぜひ、誰かに伝えてみてください。さらに新しい気づきがあるかもしれません。

 

スクールカウンセラー

スクールカウンセラーだより

 夏休みが明けて学校が再開しました。みなさんはどのような夏休みを過ごしましたか。

   9月に入って涼しく感じられる日もありますが、まだまだ暑い日が続きます。元気に乗り切るためにも、生活リズムを整えましょう。 “よい睡眠が能力を発揮する基本”です。よく眠り、きちんと朝食をとり、やる気スイッチを入れましょう。ゲームやテレビなどの楽しいことも、長時間になると、脳の疲れはたまっていきます。睡眠にはいやな記憶を消去する働きや、成長ホルモンの分泌を促す学習(記憶)の定着などがあります。

 

☆休日の朝寝坊は2時間以内にしよう!

 休みの日はゆっくり過ごしたいものです。しかし、休日の寝すぎにより、月曜日の朝から眠気が強くなり、水曜日頃まで続くと言われています。休日もいったん平日と同じような時間に起き、太陽光をあびましょう。難しい場合は、平日との差2時間以内にとどめましょう。昼間眠い時は短い昼寝をして睡眠の不足を補うことがポイントです。昼休みに10分ほど机に伏しているだけでも効果があるとされています。

 

少しでも気がかりなことがあれば遠慮なくご相談ください。お待ちしております。

 

スクールカウンセラー

1年生の全員面談を終えて

 1年生の全員面談が終わりました。1分ほどの短い時間ですが、多くの生徒から、学校で楽しみなことやこれから挑戦してみたいことがあることを聞いて、これからの学校生活に前向きに取り組もうとする気持ちが伝わってきました。

 

☆不安との付き合い方

 事前に記入していただいた自己PRには、不安についての内容が多く見受けられました。

    多かったもの:勉強についていけるか不安です。高校に行けるか不安です。学校のテストが不安です。友達とうまく話せるか不安です。給食が全部食べられるか不安です。などなど。

 そこで、不安との付き合い方をお伝えします。

 

①   問題解決にむけて何ができそうかを考えて行動しましょう

 問題があると、あれこれと考えて不安になるけれど、問題の解決に向けて動くことはしない。そんな人は多いものです。しかし、それではいつまでも問題はなくならず、不安が続くことになります。ずっと心配し続けるよりも対処法を探して行動を起こす方が、結果として不安が解消されることもあります。悩むよりも行動してみましょう。

 

②   自信をもつことも大切

 人はどうしてもうまくいっていないことに目が向いてしまいがちです。行動したら、その中から、できたことを見つけて、自分をほめましょう。できたことに気づいて自分のことを認められると、何か変わるかもしれません。

 

③    不安は不安のままにしておきましょう

 不安が強くなると、このままでは何とかしないと、不安が高じておかしくなってしまうのではないか?とさらに不安になったりします。不安とは、どうやら追いかけるとさらに苦痛が増すという特徴があるようです。実は、不安をなくそうとしたり、逃れようともがくことが、かえって不安を強め、それ自体にエネルギーを奪われてしまうことになるのです。大切なのは、不安になっていることに気づいて、そのままにしておくということです。そのままにして、その時にしていたこと、今すべきことを続けていると、自然に不安は消えていきます。

 

☆身近な相談相手を見つけておきましょう

 面談の感想では、「困ったときはスクールカウンセラーに相談したいです」という言葉を多くいただきました。相談しやすいと感じてもらえたとしたら、全員面談をした甲斐がありました。これから先、困ったり悩んだりしたときは遠慮なく話をしにきてもらえるといいなと思います。でも、必ずしもカウンセラーに相談しないといけないわけではありません。担任の先生や、家族、友達など自分が相談しやすい人に話をするのがいいと思います。身近な人の中に、最後まで話を聴いてくれる人がいるかもしれません。普段からそのような方を見つけておくと、困ったときに話して心のリフレッシュができると思います。

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