カテゴリ:1年生
1学年道徳「ゆうへ~生きていてくれてありがとう~」
阪神・淡路大震災によって息子を失った「ママ」の手記をもとに、なぜ生命を大切にするのかを深く考えました。この手記の前半には、筆者が、息子を救えなかった後悔と、自分が生きていることの自責の念に挟まれ、生きる希望を失ったことが書かれています。後半には、亡くなった息子と双子で、助かったもう一人の娘も苦しみを抱えながら自分を励まし続けてくれていたことに気づき、これからの時間を大切にすることが、亡くなった息子も含めた、自分たち家族の人生を輝かせることになると気づいたことが書かれています。この手記から、生徒たちは、生きていることは当たり前ではなく、多くの人々の支えによって「生かされている」存在であることに気づきました。
〇お母さんはしょうくんを失ったことによって、ずっと後悔するようなことをしていて自分を責め続けていたのだと思います。もし、私がこのお母さんの立場だったら、生きる気力を失ってしまうと思います。けれど、お母さんは、生き残ったゆうちゃんのためにがんばって生きて、ゆうちゃんに心から感謝することができました。自分を責めていた中、こんなふうに立ち直ることはなかなかできないことなので、とてもすごいことだと思いました。(1組)
〇私は、私を産んでくれたお母さんにすごく感謝しています。でも、たまにお母さんとけんかした時に、素直に「ごめんなさい」を言えません。私がもし、突然死んでしまったら、家族のみんなが辛くなると思います。これからはどんなことがあっても生きていることに感謝し、素直にいろいろ言っていこうと思いました。これから家族の支えになるようにがんばっていきたいと思いました。(2組)
〇改めて命の大切さがよく分かりました。今、生きていることに感謝して、今もっている命を大切にして、これからも生きていこうと思います。そして、自分の家族を守れるように、災害に備えておこうと思います。日頃から相手のことを思いやれるような人間になりたいです。これからの人生を笑顔で歩んでいきたいと思いました。(3組)
〇この話を読んで、自分が生きていることは奇跡なんだと思いました。生きたくても生きられなかった人がいるのなら、自分で自分の命は大切にしたい。この授業中に「死」に対する考え方が少し変わりました。今まで僕は「死」は悲しみというマイナスのことしかないと思っていたけれど、これからは、大切な誰かのために生きるという気力になるようなプラスの考え方も大切にしたいです。(4組)
〇毎日をただなんとなく生きるのではなく、大切に生きていこうと思いました。自分のためだけに生きるのではなく、親のため家族のためにも生きようと思いました。失ってから気づくのではなく、失う前に気づけるようになりたいです。もし、明日を見失ったとしても、途中で道を踏み外したとしても、顔を上げて笑って生きたいです。もしかしたら、明日死ぬかもしれない。いつ、何が起きるかなんて分からないので、まわりに感謝し、生きていきたいです。(5組)
これらの感想の他にも、生きていることがあたりまえではないことに気づき、周りの人々の思いの上に自分が生きていることを考えることができた生徒がたくさんいました。