カテゴリ:教員コラム
英語を学ぼう!(第1回)
英語が話せたら、楽しいことばかりだ。外国はどこでもいけるし、英語の歌も歌えれば、映画も楽しめる。世界中の人と話ができる。
どうしたら、うまく話せるようになるだろうか?
確かに英語は簡単に話せるようにはならない。なかには、何ヶ国語も話せる人がいるけれど、たいていの人はとても長い時間をかけている。
英語の学習には順番がある。まずは、リスニングから始めることだ。小・中学生は、NHKの基礎英語を聴くのが一番いい。慣れてきたら、声を出してまねをしてみる。初めはうまくなくても、そのうち上手になるし、意味もわかるようになる。とにかく聴き続けることだ。外国人はカラオケやアニメ、マンガで日本語の勉強をする。みんなも、映画やカラオケ、マンガで英語を勉強するといい。
単語は覚えようとしなくていい。文法を勉強するのは、もっと後でいい。とにかく、聴くことだ。みんなは今、時間がある。NHKの基礎英語を聴いてみよう。(つづく)
生徒の皆さんに提案があります!
学校再開が5月7日以降となり、皆さんには自由な時間がもう1ヶ月あります。この時間はたぶん人生の中で二度とやって来ない自由な時間です。
時間は大変貴重ですが、意識していないとあっという間に過ぎてしまいます。
(3月2日からの1ヶ月を振り返ってみましょう。何をしたか、形に残っていますか?)
そこで、皆さんに提案です。
休みが明けて、「この1ヶ月、何をしましたか?」と聞かれたとき、「毎日、これだけはやりました。」と答えて、家の人や担任の先生に見せられるものを残してください。
「毎日、1時間勉強しました。」では、誰も確認ができません。でも「この問題集を〇〇ページから〇〇ページまでやった。」という形なら、確認ができます。
毎日の生活でも同じです。
「今日は、これをやったから、見てみて。」と言って、やったことを見せれば、家の人も安心するし、皆さんはやったことを積み上げていくことができます。
頭と体を鍛えるために1つずつ選んで、それをとことんやってみましょう。
この1ヶ月をどう過ごすかは、この1年をどう過ごすかにつながり、最終的には自分の人生をどうしたいのか、につながっていきます。新型コロナウイルス感染症の拡大は、マイナス面が大きいですが、中学生一人ひとりに、「君はこの時間を将来の幸せのために、どのように使うの?」と問いかけています。
自分のやったことを形に残し、きちんと記録しておきましょう。そうすれば、あとで後悔することもありません。
追伸
新入生の皆さんは、今日教科書を手に入れました。ぜひ、教科書を読んでください。興味があれば、筆記用具を手にとって、問題を解いてみるのもいいでしょう。教科書を読み終えたら、最強の武器を手にしたと言えます。ぜひ、やってみてください。
環境は人を創る!(最終回)
ビル・ハリスという世界的なセラピストがいる。
彼は言う。「どのようなセミナーでも参加者全体の2%しか学んだことを実行しない。残りの98%は何もしない。皆さんは可能性に満ちた存在であるが、何かを達成するには、実際に行動を起こさなければならない。」
ということは、30人いる自分の学級で、「これをやるといいよ」と力説しても、実行する生徒が1人いれば上々ということになる。
頭を殴られたような気がした。
それからの話は、「君たちは可能性に満ちた存在だから、何かを得たいのなら行動を起こさなければならない」とだけ言うようになった。本をたくさん読むのもやめた。いくら知識があっても行動に移さなければ意味がないからだ。浮かんだアイデアを形にすることにこだわるようになった。「小さなことでもやってみよう」と勧めるようになった。
よくある赤字工場再建物語はトイレをきれいにすること、不要なものを捨てることから始まる。うまくいっていないところは流れがよどんで汚い。だからきれいにすることから始まる。当たり前のことだけど、なかなか行われていないのが現状だ。
よい環境を創れば、人は勝手に育っていく。言うのは簡単だが、それが一番難しい。(了)
環境は人を創る!(第3回)
その学校の様子が一目でわかるところがある。それはどこだろうか?
生徒玄関である。
落ち着いた学校は、下足箱の靴がそろっている。かかとが履きつぶされていない。
トイレがきれいな学校も、間違いなく生徒が落ち着いている。
だから、学校に来ることがあったら、ぜひ生徒玄関の下足箱を見ていただくといい。
落ち着いた生活を送っている生徒は、靴がきちんとそろっているし、履きつぶしたあともない。成績が伸びるかどうかも、靴を見ればわかる。
教育学者の森信三先生は、「学校の再建はまず紙くずを拾うことから。次には靴箱のかかとが揃うように。真の教育はこうした眼前の些事からスタートせねば一校主宰者たる資格なし。」と述べている。しつけは、「ハイの返事」「あいさつ」「はきものをそろえる」の3つで、これだけやれば他のしつけはできるようになるとも言っている。
靴と下足箱には、その学校に通う生徒の心が現れている。(つづく)
環境は人を創る!(第2回)
学年主任になったころから、朝の日課は校舎内をすみずみまで見回ることだった。
ゴミが落ちていればゴミ箱に捨て、トイレットペーパーがなくなっていれば補充し、蛍光灯が切れていれば取り替えた。生徒が登校する前にきれいにしておく。生徒には汚いところ、壊れているところを見せないよう心がけた。
皆さんは「壊れた窓」理論を知っているだろうか?
この理論は「無傷の建物なら石を投げない人間でも、すでに窓がひとつ壊れている建物なら、もうひとつ窓を壊すことには抵抗を感じないし、さらに、次々に窓を割っていくだろう」と考える。
ゴミが落ちていれば、ゴミを落とすことに躊躇はしないし、そのうち落書きなども平気でするようになって、どんどんエスカレートしていく。
そうならないために、小さなことをおろそかにせず、些細な問題が大きな惨事に発展するのを防げ、ということを元ニューヨーク市長のルドルフ・ジュリアーニ氏の本から学んだ。
このことは、彼の「リーダーシップ」という本に詳しく書かれている。経営に興味がある人にはオススメである。
(つづく)